雄輔が呟いてみた!

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主力車の燃費性能が水増しされていただけに問題は深刻だ。

三菱自の歴史は相次ぐリコール隠しなどの不祥事と、三菱グループによる再建支援の繰り返しだ。
2000年前後からの経営不振時にはダイムラークライスラーや仏プジョーシトロエングループとの提携による再建を目指したが、頓挫。
結局、三菱重工業三菱商事三菱東京UFJ銀行の三菱御三家が三菱自優先株を引き受けるなど資金面での支援を続けながらリストラを後押ししてきた。
海外は12年に欧州で、さらに今年には米国の生産拠点の閉鎖を決め、東南アジアや欧州、ロシアに絞りこんだ。
国内は多目的スポーツ車と軽自動車に特化した。
折しもリーマン・ショック以降の景気低迷で価格の安い軽に人気が殺到した。
トヨ タ自動車も11年に軽自動車販売に参入するなど競争は激しくなっていった。
当時、トヨタの10分の1以下の年間500億円程度の開発費でスズキやダイハツ工業、さらにはトヨタにどう対抗するか。
そこで三菱自が決断したのが11年の日産との提携だ。
すでにダイハツは軽で初めて1リットルあたり30キロを超える燃費性能をもつミライースの開発を終えていた。
三菱自が日産と軽の共同出資会社設立を発表した11年末時点で業界では燃費30キロメートルが軽開発のターゲットになっていた。
経営再建中のなか、日産との提携で新型軽の開発を主導していた三菱自に焦りがあってもおかしくない。
こうした状況のなかでミライースから2年近く遅れて発売されたのが今回問題があったeKワゴンだ。
今や、 三菱自の約10万台の国内販売のうち、約6割を占める軽で主力車の燃費性能が水増しされていただけに問題は深刻だ。